2022年天皇杯 甲府 優勝
甲府、天皇杯、決勝進出!
2022/10/5
甲府 vs 鹿島
CBからFWへ1本のパスで点を取ったがリーグ戦では入らない。今日入ったのは、何かいろいろな力がカシマスタジアムであった。
何回もゴール前で「それが入らないの」という経験をしてきた。今日入ったのはスタジアムに入ったときの雰囲気、後ろから後押ししてくれた声援で研ぎ澄まされたことはあると思います。
いままでと戦う姿勢に大きな違いはなかったと思うの
今シーズン足りなかった最後のピースを埋めたのがサポーターの応援だったのだとしたら、こんなに可能性のあることはない
まだまだ先へ行けるってこと
甲府、天皇杯、優勝!!!!
2022/10/16
甲府 vs 広島
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何から、どこから話せばいいのか整理ができていませんが、ヴァンフォーレ甲府に関わるすべての皆さま、危機を乗り越え、多くの苦しさを乗り越えて、シャーレを掲げて日本一になった皆さまの道のりに「おめでとうございます」と言いたいです。われわれは(決勝までに)J1のチームと4回戦って、(準決勝で)鹿島に勝って大きな自信を手に入れた。今日の広島はよろけさせることができるかどうか分からないラスボス的なチーム。どこから攻めるのかなど糸口が見つけられないが、小さなことでファイトし続けるということを選手は忠実に実行してくれた。
--今季はリーグ戦で苦しんだ中で、天皇杯のタイトルを獲りました。まだ2試合残っていますが、吉田監督にとってどんな1年でしたか?
これだけ負けても言うことを聞いてくれる選手がいることに感謝しないといけない。
--PK戦の前は円陣でどんな話をしましたか?
思い切って蹴れということと、PKの順番を1番から11番まで伝えたら、名前を言うたびに「うぇ~い」と盛り上がっていました。山本 英臣を4番目にするか、5番目にするか少し考えました。
甲府 PK のキッカー
1. リラ
2. ジェトゥリオ
3. 松本凪生
4. 石川俊輝
5. 山本英臣
三平和司
--史上最大のジャイアントキリングですね。
5回J1に勝ったので史上最高かどうか分からないですが、一戦ごとに良い試合をしてきたので、今日だけ特別ではないです。
河田晃兵
--山本 英臣選手がハンドでPK献上となったときはどう感じましたか?
やりやがったな(笑)。彼がこのチームを長年支えてきたことは間違いなので、もう42歳?タイトルを獲らせてあげたいという気持ちがありました。
--PK戦に入ったときはどんなことを思いましたか?
相手のキックのデータもありましたが、全部データどおりに飛ばなくても、自分の感覚でもいいと思っていました。もう少し止めたかったけれど、ウチの選手はPKを蹴るのがうまいので、1~2本止められれば勝てると思っていました。
マツオジュン
甲府が最初の基準としていた15分間を耐えると、徐々にボールを持てるようになり、長谷川 元希が裏を取るなどチャンスを作り始めた。そして、26分のCKのチャンスに長谷川はショートコーナーを選択。長谷川→山田 陸→長谷川とつなぎ、裏に走った荒木 翔へ出す。そこからクロスをニアに送ると、三平 和司が入り込んで先制点を決めた。甲府としてはデザインした形で、三平は「練習でもあんなにうまくいったことがない」という完璧な形だった。
試合はこのままPK戦に突入する。3人目までは両チームともに決めたが、広島の4人目を河田がストップ。甲府が1点リードしたまま5人目を迎え、広島の5人目が先に決め、甲府の5人目はレジェンドの山本。PK献上で「終わった」と思ったという山本は河田のPKストップで生き返り、PK戦では4-4で迎えた5人目後攻。ベタな筋書きのドラマのようだが、山本が決めれば甲府勝利の場面。これを落ち着いて決めて一気に甲府サイドが歓喜。クラブ初のメジャータイトルをJ2の甲府が120分の激闘とPK戦の末に勝ち取った。
マツオジュン
かつて“地方クラブの星”と呼ばれた甲府は、ライバルクラブの規模拡大でJ2でも10位以下の予算規模と相対的な立ち位置が後退しているが、大きな責任企業のサポートを受けていないJ2クラブとして最初の天皇杯を掲げて、地方の小クラブの意地を見せたい。クラブの規模や選手層は広島が完全に上回っているが、「悪い時間帯があることを分かっていれば大丈夫。そこで『ヤバイ』と思うか、『広島は強いなぁ』と普通に思えるかどうかの違い」と吉田監督は話した。
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支配率35%
シュート6本、うち枠内3本
オフサイドが7本あった。裏を取り続けた
試合は実にクリーンだった。悪質なファールはなかった。レフリーの力もおそらくあった
広島のシュートは14本、うち枠内8本。オミ、ハンドのPKストップ、PK戦も含めて河田の日だった。ゴールキーパーが主役になるゲーム
その瞬間、山本の脳裏には「もうこのまま辞めようかな」という感情がよぎったという。「これだけ積み上げてきてくれたものがあって、自分は1試合しか先発で出ていなくて、僕以外の選手でここまで来られたと思っている」。そんな後輩たちの奮闘を台無しにするような痛恨のミス。「正直、めちゃくちゃ落ち込んだというよりは終わったなと。人生が終わったなという感じだった」。絶望的な心境も明かした。
だが、そんな大ベテランを救ったのは在籍通算9年目の古参GK河田晃兵だった。「『やりやがったな』と思ったけど、彼がずっとこのクラブを支えてきてくれた選手なのは間違いない。もう42歳なのでタイトルを取らせてあげたいなという気持ちがあった」(河田)。大先輩のミスを帳消しにするPKストップで試合の均衡が保たれた。
そのまま迎えたPK戦でも、河田は相手4人目のキックをセーブ。すると先攻甲府の5人目、キッカーとして登場したのは山本だった。「回ってきてほしいな、蹴りたいなという気持ちがあった」。願ってもない名誉挽回のチャンス。過去にはリーグ戦でキッカーを務めた実績もあり、チームの信頼を背負ってペナルティスポットに着いた。
決めればタイトル獲得。外せば流れを失う場面。そんな運命をかけたキックにも、42歳の心は落ち着いていた。
「いま思い返すとちょっと怖い。ヤバいなと思うくらい。ただあの時は意外と冷静で、一回救ってもらった命じゃないけど、それがあって思い通りのキックができた」。右足で蹴り出したボールはゴール左上隅へ。「(相手GKは)足を動かしてフェイントをかけてきていたけど、少しだけ動くのが早いなというのもあって、いつも蹴っているようなコースに悔いがないように蹴ろうと思った」。広島GK大迫敬介との駆け引きを制した42歳の周りには自然と歓喜の輪ができあがった。
大島和人